インテリアに流行ってあるの?
ファッションよりも変遷は緩やかですが、もちろんインテリア業界にも流行はあります。
古いインテリア雑誌が保管されている図書館や、新宿OZONEのライブラリーなんかで
昭和50~60年代のモダンリビングを見ることがありますが、
もう それはそれは 昔 って 感じのインテリアのお宅の写真が載っていて
絶句します。
でも不思議と 今見ても全然古臭くない、むしろ新しさを感じるお宅ももちろんあります。
今、昭和が逆に懐かしい、ノスタルジーを感じるということで再度見直されているようですので、昭和っぽいインテリアが再度流行する兆しがあるかもしれません。
私がICの勉強をしているときは、カントリーとか白と黒のモダンな家具とかが流行っていたように記憶しています。 丸井の白黒家具、とか。懐かしい(笑)
パイン材の無垢のテーブルと食器棚は憧れで、当時パルコパート3の上にあった
アフタヌーンティーには あこがれのカフェオレボウルとともに そんな家具がありました。
当時ananなどの雑誌には、パイン材のダイニングテーブルを自慢げに置いたご自宅のお写真を公開しているスタイリストさんやモデルさんの記事が掲載されていて、「私もいつか・・・」と夢見ていたものです。
また渋谷にあったサザビーという家具ショップも憧れで
青山のIDEEももちろん憧れの家具でした。
あれからサザビーはなくなりました。
IDEEは良品計画(無印)に買収され、今は雑貨ショップなのか家具ショップなのかわからない感じではありますが、ちゃんとIDEEのDNAを失わずに魅力的なショップを展開していると思います。
アフタヌーンティーは ちょっと変わってしまったかな。
どこにでも出店しすぎて駅ビルっぽくなってしまいました。
もちろん昔のモダンリビングには名作家具と言われる高級家具を置いたお金持ちのお家のお写真もたくさん掲載されていました。 コルビジェのLC3とか。
松居一代さんがシャネルスーツをお召になって、
アルフレックスのマレンコのソファに座り、微笑んでいた記事は今でも覚えています。その時の旦那さんは船越一郎さんじゃありませんでしたが。。。。(笑)
最近北欧インテリアがブームですが、昔から北欧のインテリアは人気ではありましたが、こんなに「北欧」というカテゴリーで特化した人気ではなかったように思います。
時々インテリア雑誌でデンマークの一般家庭のインテリアが掲載され、そのナチュラルなオシャレさに文化のレベルの違いを痛感し、ため息をついていました。
今では日本の一般家庭でもかなりおしゃれな完成度の高い北欧スタイルのお宅を建築雑誌で見ると
「日本もここまで来たか・・」と感慨深かったりします。
北欧はじめ欧米のインテリアをただ真似ればいいとは思いませんが
お手本として憧れとしてとらえ、より良いインテリアにして行こうと日本全体が思うのは大事です。
インテリアコーディネーターが出来ること、あるでしょうか?
インテリアが決して浮ついた流行でなく、しっかり暮らしに根ざしたデザインで人々の幸せを支えていくものになっていくことを願って私は日々仕事しています。
美しいカーテンがどんなに毎日人の心をいやすか、
座り心地の良い、ちょっと高価だけど素敵なソファがどんなに人生の質をよくするか。
一度体験すればだれでも 納得すると思うのです。
体験したことがないと わからないのです。
車やブランドカバンには何十万何百万気軽に払うのに
10万のオーダーカーテンを買うことを渋る。
それは「インテリアの成功体験」というものがないからではないかと思うわけで。
そこに私たちICが出来ることまだまだあると思っています。