パース(内観透視図)はインテリアコーディネーターの必須スキルでしょうか?
パース、いわゆる完成予想図。
内観と外観がありますが、インテリアコーディネーターが一番求められるのは やはり内観パースではないでしょうか?
自分の考えたインテリアコーディネートがどういう部屋になって完成するのか、を予想したビジュアルな絵をお客様に示す。これはとても重要なことです。
ハッキリ言って床材はこれ、壁紙はこれ、家具は、カーテンはと それぞれの部材を並べられて説明されても

「じゃあ、それが結局どんな部屋になるの??」
ってお客様は全くといっていいほど想像できていません。不安そうなお顔をされて プロがそういうんだから 信用してお願いするしかないよね・・・
なんて 半ばあきらめモードでいらっしゃるかもしれません。
まだ新築で 床壁天井の素材選定の話なら まだしもリフォームなので大きく間取りが変わったり造作の設置される家具(TVボード)なンかが提案プランに入っていたりしたらもう平面図だけでは 絶対に3次元の空間をお客様が頭の中で立体化することは無理でしょう。
私は手書きのパースもCG(コンピュータソフトで作成するパース)両方現在作成しています。
打ち合わせのその場で書くクイックパースは手書きで。 スケッチ風に書いてその場で着彩してその場でそれを渡してしまいます。ものすごく感激して喜ばれます。
じっくりと打ち合わせ前に自分の提案をスムーズに理解してもらいたい、と思う時はCGパースを書いておきます。
平面図とコーディネートポイントを説明したのち パースを見せると わあああって歓声が必ず上がります。
さらにCGのいいところはその場で 色や配置がリアルタイムに変更できるところ。
パソコン上で床や壁の色などどんどん変えていきます。もうこれは 魔法を見ているような楽しい気分になりますね。(私自身も楽しい)(笑)
さらに家具の配置とかもCG上であっという間に動かせるので 打ち合わせもサクサク進みます。
この便利さを知ってしまうとなかなか手書きパースはめんどくさくなってしまいますね。
でも手書きパースはCGパースにはない 絶対的な良さがあります。
やっぱり人の手を介した絵って 絶対に人の心をつかむんですよね。
CGパースは 「へーーーーつ」 と驚かれますがそれだけ。
手書きパースは「これ?我が家?? これ?? あなたが書いたの?我が家のために?」
なんてミョーに喜ばれ感謝され、すごいと 玄関に額縁に入れて飾られていた時もありますよ。竣工後に遊びにいったら。。。。もうー恥ずかしかったですね、でもうれしいことです。
パースは苦手といって逃げてはダメ?
よく「パースは苦手で。。」と逃げているICを見かけます。
逃げている、と厳しい言い方をしたのはパースなんて芸術的価値がなくてもいいんです。多少スケール感がゆがんでいてもいいんです。
でも絶対に書いたほうがいい。何枚も。そのほうがお客様にとってもICにとっても現場にとっても絶対にプラスになる。
自分自身も収まりや色のバランスを確認するのに絶対書いたほうがいい。
メリットしかないのに「苦手だから」に一言で書こうとしてないのは逃げているとしか私には思えません。
私だって得意じゃないし、恥ずかしいし、面倒だし(笑)書くのはしんどいです。CGも時間かかります。でも書けば書くほど上達するし、絶対に勘もよくなる。、空間をとらえる力は間違いなくアップします。
書かないと上達しません。それは絶対。書けば絶対に上達します。 日展に入賞しないかもしれないけれど(笑)必ず上達はします。
早くなります。色もきれいに着彩できるようになります。線も早く綺麗に書けるようになります。
その努力をただやるかやらないか、だけなのです。
パース、書けないとICになれないんですか??ってよくIC志望の女の子から質問を受けます。
「かけなくてもなれるけれど 本当にICになりたいと思うなら 書く練習はしたほうがいいですよ」と答えます。
全く特殊技能でもなんでもありません。やり方を覚えれば誰でも必ず書けます。うまい下手は別として。
肉じゃが100回作ればだれでもある程度の肉じゃがが作れるようになりますよね。それと同じです。
肉じゃがを得意料理にしたいから100回作るぞ、という強い気持ちがあるかないか、それだけなのです。
今日は長い記事になりました。
ICとパース。切っても切れない関係があります。
だったら思い切って得意になったほうが有利です。
苦手意識のある方こそ 取り組んでほしいと思います。